【外注に出してよい作業と自社でやる作業の見極め方】

 企業の境界をどう設定すればよいか、という問題は古くて新しい問題です。もう半世紀以上前から、企業はどこまで内製化するか、外注するか、という問題は大きなテーマとして論じられてきています。

 さて、複雑な議論はおくとしても、内製するか、外注するかは重要なポイントです。基本的な原則としては、

 「コア」業務は内製、それ以外はコストとの兼ね合いで外注しても良い

 ということになります。この前提として、自社の「コア」の業務を理解している必要があります。「コア」の部分は、自社でノウハウや人材を育てていかなければならないので、外注するわけにはいきません。もちろん、品質管理の問題もあります。

 それから、外注するときも、注意するべきポイントがあります。誰がやっても同じような結果になるような仕事は全部外に投げてもかまいませんが、将来的には自社で手掛けられるようになれば「コア」になる、あるいは「コア」を助けることになる、という業務は外部の協力者と一緒になって仕事をする必要があります。

 つまり、外注の中でも、自社のメンバーを積極的に関与させることによって、その業務を学習させたいもの、は外注の仕方を工夫する必要があります。

「コア」は内製、学習のための外注、労働力の外部化としての単なる外注

 この3つを意識することで、外注の見方が大きく変わってくるはずです。