【「力を合わせる」と「協業する」は違う!】

 組織で仕事をする以上、「力を合わせる」ことは大事です。必要性も誰もが分かっています。しかし、なかなかうまくできません。一人一人の力が組み合わされて大きな力になれば、組織としていい仕事ができるはず……と思っていても、実際にはうまくいきません。

 従って、「力を合わせる」というようなわかりきったことを強調しても、成果にはつながりません。

 そこで、もう少しその中身を考えましょう。「協業する」という良い考え方があります。まず、仕事をする上で、共通の目的、達成するための手段をしっかりと考えます。精神論ではなく、具体的に考えます。これが「計画」です。

 しかし、あらかじめ決めた「計画」にすべて従うのは、人間には無理です。ロボットではありません。また、計画を立てたときには織り込めなかった色々な変化も出ます。それを含めて、計画を修正しつつ、実行しなければなりません。これが「調整」です。

 そして、最後に、目標に向かって、従業員の背中を押さなければなりません。これが「リーダーシップ」です。リーダーであることは、先頭に立って旗を振るだけではありません。一人で暴走することでもありません。後ろにちゃんと付いてきてくれる人(フォロワー)がいなければ、リーダーにはなれないのです。

 この「協業」の確立なしには、組織でいい仕事をすることは難しくなります。